【オピニオン】後進の育成に力を注ぐ業界のリーダー

昨今の金融業界の中途採用においては数多くの企業が即戦力採用の方針を採っている。一方でこの状況においても、経験の乏しい、或は未経験でもポテンシャルのある若者を採用して育成しようとしている企業も存在している。

例えばある企業トップの方は、後進の育成が業界全体の課題であるとして、中途採用した若手の育成のみならずそれを業界横断的な動きに拡げていこうと努められている。一方で別企業のある部門長の方は、中途で採用した若手の育成に今時珍しい位の力を入れられている。それは業務を行う上での必要な知識の教育や実務での訓練に留まらず、礼儀作法や人の心を理解すること、チームでの協業の術、そして自分自身と正面から向き合うことなど多岐にわたる。

後進の育成にコミットしているこのような業界のリーダーの方々を目にすると、今年セ・リーグで優勝を果たした広島カープに思いが至る。彼らは高い移籍金を払ってスター選手を引っ張ってこれるお金のある在京球団とは異なり、若手を大切に育てることに力を入れている。今回の優勝はそのような若手の育成方針がチーム力の底上げやチームの団結に繋がることを証明したのではないか。手塩にかけ育てた選手がメジャーリーグや日本の他球団に移籍することもあるが、それでも何より次の世代を育てないことには一球団の未来のみならず野球界そのものの未来がなくなる。同じ事は金融業界でもどの業界でも言えよう。

未来に繋がる道を切り拓くために後進の育成に時間や労力、そして情熱を注ぐ金融業界のリーダー達はそれが彼らの責任だから当たり前と仰られるが、その姿には本当に頭が下がる思いのみだ。そんな彼らのエネルギーに負けない、誠実で情熱のある志の高い若者が門を叩く事を彼らは待っている。(2016年9月10日)

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