【金融業界動向】FinTechの勢いは止まらない

将棋の世界の話だが、世界最強と言われるプロ棋士を人口知能が破ったとのニュースを目にした。自動学習を続ける人工知能が人間の知能を超えるのは時間の問題とも言われているが、そんな世界がすぐそこまで迫ってきている。そして金融業界でも、人工知能のみならずAPI、ブロックチェーンといったテクノロジーが駆使された斬新な金融サービスが、FinTech企業によって提供され始めている。

例えば資産運用の現場では、人工知能を搭載した「ロボ・アドバイザー」が、顧客毎のリスク許容度や想定投資期間等に基づいた運用ポートフォリオを構築し、また適宜リバランスを自動執行することが可能だ。米国では既に200社以上がこのサービスを個人投資家を含む幅広い層に提供しているという。日本でも既に最低運用資産が10万円~で、このロボ・アドバイザーによる投資一任運用サービスを提供する会社等も出てきており、プロ並みの運用サービスを個人投資家が享受できる時代になってきている。

FinTechはどこまで進化していくのだろうか?例えばロボ・アドバイザーであれば、投資家サイドのニーズがより高度化してくるのであれば、ポートフォリオの最適化プログラムはより精度の高く、金融工学のロジックを駆使したようなハイスペックなものに時間をかけずに進化していくのだろう。そして技術とアイディアを持つFinTech企業も、新しい価値を創造していこうと挑戦し続けるのではないか。資産運用のフィールドだけでなく、トレーディングや決済などあらゆる所でFinTechの波が来ている。未来の事は誰にも分からないが、この大きなトレンドを理解して、将来の業界の姿について少しでもイメージを膨らませておくことは、業界の方々や我々エージェントにとっても大事なことだと思う。(2016年3月10日)

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